引き継ぐ

坂本龍馬と友達になりたいぜよ!
家建士のたぁです。

「大工だったおじさんが使っていた
道具があるから見にきて、
使えるものがあったら使ってよ」

と、友人から連絡がありました。
鑿(のみ)を研ぐブログを読んで
ご実家でふとそんな話が出た、と。

とてもありがたいお話なので
さっそく行ってきました。

そこは住宅街にある作業場。
「好きなように見ていいよ」
中に入ると、道具も材料も
びっくりするくらい
本当にきれいに整えられていました。

道具に触れさせていただくなかで
やはり1番気になるのは刃物。
鑿(のみ)や鉋(かんな)です。
手にとって見てみると
ものすごく大切にしていたこと
そして、
とても几帳面で
良い仕事をしていた人だということが
容易にうかがえました。

自分たちももちろんそうですが
大工なら人に
道具を貸したり触らせたり
絶対にしません。
まして、刃物なら特にそうです。

だからこそ
何となく心苦しくもありましたが、
勇気を持って
その顔も見たこともないけど
立派な大工さんの
道具を引き継がせていただきます。

大事な大事な「菊弘丸の組み鑿」
造作用の10本セット。
これは拓が使わせていただきます。

鑿以外にも数点いただきました。

今はあまり見かけなくなった
「でんでん虫」の水糸。

自分たちもずっと先に
残された道具を見て
誰かが何かを感じられるものが
残せるのだろうか?
伝えられることができるだろうか?
そんな事を思いました。

「ものすごく職人気質で
こわいおじさんだったけど、
それでもなんか好きだったんだ」

友人が言ったその言葉が
何だかとても嬉しかったです。

大切に引き継がせていただきます。

Project ATK

北海道/十勝/芽室 建築士2名がじっくり手掛ける 唯一無二の住まいづくり

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