2010年 広がる住宅 (前編)

出会いは、「つながる住宅」のオープンハウスの時。

そもそも独立後1発目の見学会で、営業力もない自分達は全く余裕もないまま2人で恥ずかしいくらい悪戦苦闘していました。
たくさんの来場者さんの中で何故かとても気になったご家族が、T様。後日、意を決して電話をかけました。(後にも先にもこれ以外で電話した事がないのです。)

「家のことと関係無く話をしてみたいのですが...。」そんな感じだったと記憶しています。今思えば、完全におかしなやつです。

T様は兵庫県出身の移住者でした。奥さんのご実家の農業を継ぐために十勝にやってきたのです。その経緯や人柄が気になってもっと話を聞いて自分達にない世界観に触れたい、そんな思いでした。快く受け入れていただき、色々な話をしました。
自分達が好きなデニムや坂本龍馬の話もしました。当時、マイケル・ジャクソンの映画「THIS IS IT」を観に行ってテンションが上がり、その勢いのまま「良かったのでぜひ観に行って下さい!」とメールしました(友人でもないのにだいぶ不躾な 笑)。結果、ファンだったらしく東京ドームのライブにも行っていたと。映画にも行ったようでした。

もちろん、自分達を知ってもらう過程の中で家の話もたくさんしました。
営業トークは無く、いつも本気の話ばかり。
そんな不思議な付き合いで、建てることが決まったのです。


「最初から決めてました。」
後で言われてものすごくびっくり。人に興味を持ちこちらがただ楽しんでいただけで、仕事に対する「手ごたえ」というものを感じていなかったのですから。

T様は、見ず知らずの人の中で初めてProject ATKのスタイルを面白がってくれた人です。
例えば、
「決まりきった作業着で仕事をしないのは自信があるってことだから、信用しているよ。」
割と打ちのめされてきたATKにとっては嬉しい言葉でした。笑

年数回会って話すのが今でも楽しい時間です。


引き渡し後、T様の帰省に合わせて兵庫県のご実家に招待されました。
とても緊張しましたが、いい思い出です。

長くなってしまったので、建てた家の内容は「後編」で書くことにします。
T様が、偶然にもマイケル・ジャクソンのファンで良かったです。笑

Project ATK

北海道/十勝/芽室 建築士2名がじっくり手掛ける 唯一無二の住まいづくり

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